ガイドライン2005対応

心肺蘇生法のフローチャート(詳細)(小児、1〜8才未満)

(社)日本スイミングクラブ協会

項 目 標準的な言葉使い 実 技 動 作

傷病者発見 『子供が倒れています』  
   
観 察 『周囲の状況と、傷病者の観察』
『二次災害、大出血等異常なし』
周囲を指差し確認し、二次災害の危険性の無い事を確認。
次に、近づきながら小児に大出血等が無いか確認する。
   
反応の確認 『反応の確認』
『どうしたの?大丈夫か!・・』
『反応なし』
小児の横に両膝をついた状態にて、手前側の肩を軽くたたきながら耳元で呼びかけ、反応の確認をする(徐々に大きな声で)。
   
協力者要請

AEDの手配
『誰か来てください』
『あなた、119番お願いします』
『あなた、AEDを持ってきてください』
救助者は上体を起こし、手を挙げて大声で協力者の要請をする。
近くにいる人に119番の指示と、AEDの手配を依頼し、協力をしてもらう。協力者がいない場合は、まず、心肺蘇生を2分間実施してから119番通報をし、AEDを持ってくる。
   
気道の確保 『気道の確保』 傷病者の頭側の手を額に当て、反対側の手の人差し指と中指をそろえて顎先を引き上げる。(頭部後屈と顎先挙上)(但し、過度の頭部後屈に注意)
   
呼吸の確認 『呼吸の確認』
『呼吸なし』 ※※AED
気道確保の状態のまま、傷病者の口元に耳を近づけ、胸を見ながら見る(胸の動き)・聞く(呼吸音)・感じる(呼気)で、呼吸の有無を確認する。(10秒以内)
   
人工呼吸 『人工呼吸開始』 額を押さえた手で鼻をつまみ、口対口にて吹き込む。
1回の吹き込みに1秒かけて2回吹き込む。(1回毎につまんだ鼻を離す)(吹き込み量は軽く胸が膨らむ程度)
   
胸骨圧迫

人工呼吸
『胸骨圧迫開始』
(1)圧迫点を探す
胸骨の下半分の位置(乳頭と乳頭を結ぶ線の真ん中)に、傷病者の下肢側の手を置く(片腕)。
(2)圧迫
肘をまっすぐ伸ばして真上より体重をかけ、胸がおおよそ1/3窪むまで圧迫する。(1分間に100回の速さで30回圧迫・・・約18秒)
1,2,3,4・・・28,29,30と、声を出して行うこと
圧迫は強く・早く・絶え間なく行う。
   
協力者再要請 【2分後(5サイクル後)】
『誰か来てください』
『119番通報お願いします』
『AEDを持ってきてください』
(協力者がいない場合)再度近くにいる人に119番の指示と、AEDの手配を依頼する。いなければ救助者自身が119番通報を行う。
尚、AEDが近くにあるのがわかっていれば自分で取りに行く。
  以後、胸骨圧迫30回と人工呼吸2回を1サイクルとして続行する

AED到着 『AED持ってきました』 AEDが到着したら心肺蘇生法を中断し、直ちにAEDの操作に入る。
   
AEDの操作 『電源を入れます』
(1) AEDの蓋を開け、スイッチを入れる。
(2) 傷病者の前胸部の衣服を取り除き、小児用電極パットを胸部に貼り付ける。(小児用パットが無い場合、成人用にて代用可)
(3) 電極パットのケーブルを本体に差し込む。
   
解 析 『みんな離れてください。』
(4) 心電図解析が始まるので、音声メッセージに従い傷病者から離れる。
   
除細動 『電気ショックをします』
(5) 皆が離れたのを確認の上で除細動ボタンを押す。
(電気ショックは1回のみ)
 
(6) 電気ショックの後は、直ちに心肺蘇生法を再開する。
(7) 心肺蘇生を再開して2分(約5サイクル)経つとAEDが心電図の自動解析を始めるので、音声メッセージに従うこと。
(8) 以後、約2分おきに心肺蘇生とAEDの手順を繰り返すこと。
解 析  
   

   
救急隊員又は医師   救急隊員又は医師に引き渡すまで行う。
(心肺蘇生を続けているうちに小児が動き出す、うめき声を出す、あるいは普段通りの息をし始めた場合は、心肺蘇生を中止する。)

【注意】※※AED
 傷病者発見後、AEDを即刻用意できる場合は、『反応なし』『呼吸なし』にて、直ちに使用すること!
☆ 子供の救助について、救助者が一人しかいない場合は、119番通報や、AEDの手配をするよりも、最初に2分間心肺蘇生を行うこと!

CPR(Cardiopulmonary Resuscitation) ・・・ 心肺蘇生
AED(Automated External Defibrillator)・・ 自動体外式除細動器
BLS(Basic Life Support)・・・・・・・・・ 一次救命処置の事で、次の3つの事をいう
(1)心肺蘇生(2)AEDを用いた除細動(3)異物で窒息時の気道異物除去


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