平成19年度より 心肺蘇生法を改訂します!

(社)日本スイミングクラブ協会 安全水泳委員会


 2005年11月に国際蘇生連絡協議会から「心肺蘇生に関わる科学的根拠と治療勧告コンセンサス」が報告され、これに基づいてアメリカ心臓協会(AHA)と欧州蘇生協議会(ERC)から新しい心肺蘇生ガイドライン(ガイドライン2005)が発表されました。
 これを受けて日本救急医療財団心肺蘇生法委員会でも、日本における新たな心肺蘇生ガイドライン(骨子)を発表いたしました。
 主な改訂点は下記の通りですが、一般市民の多くが行えるように手法が簡素化され、また、特に吹込み(人工呼吸)よりも胸骨圧迫(心マッサージ)への比重が今まで以上に高くなっています。

1. 人工呼吸(吹き込み2回)
1回の吹き込みに1秒かけて2回吹き込む。
(吹き込み量は軽く胸が膨らむ程度。目安は500ml程度)
2. 胸骨圧迫における圧迫点
胸骨の下側半分を圧迫。目安は乳頭と乳頭を結ぶ線の真ん中。
3. 循環のサインの確認
行わない(廃止)。呼吸がない場合、吹き込み2回の後、直ちに胸骨圧迫に入る。
(正常な呼吸がないことをもって心停止と判断する)
4. 心肺蘇生(CPR)におけるサイクル
胸骨圧迫と人工呼吸は大人・子供にかかわらず30:2の割合にて行う。
但し、胸骨圧迫の30回は、必ずしも正確に30回である必要はない。
5. AEDの操作
1回の電気ショックの後は、直ちに胸骨圧迫を行い、心肺蘇生(CPR)を再開する。
但しガイドライン2005に対応していないAEDの場合はその音声の指示に従う。
6. AED小児用電極パッドについて
日本でも小児用電極パッドが平成18年4月より使えるようになった。1歳以上8歳未満の小児に対しては小児用パッドを使用する事。備えていない施設は購入先に問い合わせ下さい。
(小児用パッドが無い等やむをえない時は、成人用パッドで代用可)

◆実施時期
 平成19年度(19年4月〜)より実施いたします。なお、旧蘇生法が誤りであったということではありませんので、申し添えておきます。

◆その他、AEDのガイドライン2005対応について
 各施設にすでに配置されているAED(自動体外式除細動器)は、ガイドライン2000に対応した機種がほとんどと思われます。改定後のガイドライン2005に対応するにはAED内部の設定変更等する必要が出てきますので、それぞれ購入した代理店にご相談ください。


なお、SC協会の共同購入にて購入されたAEDについては下記にお問い合わせください。

●レールダルメディカル株式会社
[機種名]ハートスタートFR2
[連絡先]セノー(株)
 ウェルネス東部支店 担当:佐藤
 TEL:03-5479-6711
 FAX:03-5479-6703
●日本メドトロニック株式会社
[機種名]ライフパックCRプラス
[連絡先](株)ヤガミ
 東京支店第一事業本部 担当:前田
 TEL:03-3915-2221
 FAX:03-3917-2221

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